



「不安がなくなってから行動しよう」「自信がついたら挑戦しよう」「気持ちが整理できるまで、もう少し考えよう」。そう思っているうちに、なかなか一歩を踏み出せなくなってしまうことがあります。
人はつらい気持ちになると、その気持ちを消そうとします。不安を感じないように考え続ける、失敗しないように何度も確認する、傷つかないように人との距離を置く、落ち込まないように何も期待しない。このような反応は、苦痛から自分を守るための自然な行動です。
しかし、不安や悲しみを完全になくしてから生きようとすると、いつの間にか「感情を避けること」が人生の中心になってしまうことがあります。
心理学では、不安、悲しみ、怒り、緊張、失敗への恐怖などが存在していても、その状況に合わせて行動を選び、自分が大切にしたい方向へ進む力を心理的柔軟性と呼びます。
心理的柔軟性が高い人は、いつも冷静で、落ち込まず、何事にも動じない人ではありません。むしろ、つらい気持ちがあることを認めながら、その気持ちだけに人生のハンドルを握らせない人です。
💡この記事のポイント
心理的柔軟性とは、嫌な感情をなくす力ではありません。嫌な感情があっても、今の状況を見ながら、自分が大切にしたい方向へ行動を選び直す力です。
心理的柔軟性とは、目の前で起きていることや、自分の中に生じている思考・感情に気づきながら、状況に応じて行動を調整する能力です。
代表的な定義では、心理的柔軟性は、現在の思考や感情に不必要な防御をせずに気づき、その場の状況に応じて、重要な目標や価値のために行動を続けたり、行動を変更したりする能力と説明されています。1
簡単に言えば、次の3つを行き来できる力です。
たとえば、大切な発表の前に緊張するのは自然なことです。心理的柔軟性がある状態とは、「緊張しない状態」ではありません。
「今、かなり緊張している」と気づき、「失敗したらどうしよう」という考えが浮かんでいることを認めながら、それでも資料を確認し、会場へ向かい、できる範囲で発表することです。
つまり、心理的柔軟性とは、感情を自由に選ぶ力ではなく、感情がある時にも行動を選ぶ力なのです。
心理的柔軟性の反対に近い状態を、心理的非柔軟性と呼ぶことがあります。
心理的非柔軟性とは、思考や感情に強く支配され、その場に合った行動や、自分にとって大切な行動を選びにくくなっている状態です。
たとえば、次のような状態です。
人はストレスが強くなるほど、視野が狭くなります。不安が強い時には危険ばかりを探し、落ち込んでいる時には失敗や欠点ばかりが目に入り、怒っている時には相手の悪意ばかりを読み取りやすくなります。
この時、頭の中では「逃げるべきだ」「もう無理だ」「絶対に許せない」「完璧にしなければならない」といった考えが強くなります。
そして、その考えに従って行動することが一時的に苦痛を減らすと、その行動が繰り返されやすくなります。
たとえば、人前で不安を感じた時に予定をキャンセルすると、その瞬間は安心できます。しかし、「行かなかったから不安にならずに済んだ」という経験が重なると、次第に人前に出ることそのものが難しくなっていきます。
⚠️ 苦痛を避けることが悪いわけではありません
休む、距離を置く、危険な場所から離れることが必要な場合もあります。問題になるのは、どのような場面でも「つらさを避けること」だけが行動の基準になることです。
心理的柔軟性を説明する時に、重要になる言葉がアクセプタンス、つまり受容です。
受容という言葉には、「諦める」「我慢する」「嫌なことに黙って耐える」という印象があるかもしれません。しかし、心理療法における受容は、そうした意味ではありません。
受容とは、今この瞬間に、すでに存在している体験を、存在していないことにしないという姿勢です。
悲しい時には「悲しくない」と言い聞かせるのではなく、「私は今、悲しいのだ」と気づきます。不安な時には「不安を感じてはいけない」と責めるのではなく、「不安がここにある」と認識します。
受容は、相手の不当な言動を許すことでもありません。危険な環境に居続けることでもありません。現実を受け入れたうえで、必要であれば断る、離れる、相談する、環境を変えるという選択も含まれます。
受容と諦めの違い
諦め:「どうせ何をしても無駄だ」と、行動の可能性を閉じること
受容:「今はこういう状態だ」と認めたうえで、次にできる行動を探すこと
たとえば、眠れない夜に「早く眠らなければ」と焦り続けると、かえって覚醒が高まり、さらに眠れなくなることがあります。
その時、「今夜は眠気が来ていない」「焦りが強くなっている」と認め、眠ろうと格闘することから一度離れると、苦痛が少し変化することがあります。
受容は、苦痛を好きになることではありません。苦痛との不毛な綱引きを、いったんやめることなのです。
心理的柔軟性を中心的な目標とする心理療法として、アクセプタンス&コミットメント・セラピーがあります。英語では Acceptance and Commitment Therapy、略してACTと呼ばれます。
ACTは、認知行動療法の流れをくむ心理療法の一つです。嫌な思考や感情をすべて消そうとするのではなく、それらとの関係を変えながら、自分の価値に沿った行動を増やしていきます。2
ACTでは、心理的柔軟性を構成するものとして、主に次の6つのプロセスが示されています。
① アクセプタンス
不快な感情や身体感覚を、すぐに追い払おうとせず、その存在を認めることです。
② 認知的脱フュージョン
頭に浮かんだ考えを、絶対的な事実ではなく、「頭に浮かんでいる言葉」として眺めることです。
③ 今この瞬間への接触
過去の後悔や未来の不安だけに巻き込まれず、今見えているもの、聞こえている音、身体感覚などに注意を戻します。
④ 文脈としての自己
自分を一つの考えや評価と同一視せず、さまざまな体験を観察している存在として捉えます。
⑤ 価値
自分が人生の中で、どのような人でありたいか、何を大切にして生きたいかを明らかにします。
⑥ コミットされた行為
価値に沿った方向へ、現実的で具体的な行動を積み重ねます。
この6つは、順番に完全習得しなければならない技術ではありません。それぞれが関連し合いながら、行動の選択肢を増やすために使われます。
私たちは、頭に浮かんだ考えを、いつの間にか事実として扱ってしまうことがあります。
「自分は嫌われている」
「絶対に失敗する」
「もう取り返しがつかない」
「私は何をしても続かない」
「不安を感じるということは、危険だということだ」
このような考えが浮かぶと、実際に確認したわけではなくても、その内容に合わせて身体が緊張し、行動が制限されます。
考えと自分が強くくっついている状態を、ACTでは認知的フュージョンと表現します。
認知的脱フュージョンでは、考えを否定したり、無理に肯定的な考えへ置き換えたりするのではなく、少し距離を取ります。
たとえば、
「私は絶対に失敗する」
↓
「私は今、『絶対に失敗する』と考えている」
↓
「私の頭が今、『絶対に失敗する』という言葉を作っている」
このように言葉を変えると、考えの内容が消えるわけではありません。しかし、考えと現実の間に、わずかな隙間が生まれます。
その隙間があることで、「失敗するかもしれないから何もしない」という一択ではなく、「不安はあるが、10分だけ準備する」という別の行動を選びやすくなります。
大切なのは、その考えが正しいか間違っているかだけではありません。
その考えを握り続けることが、今の自分の役に立っているかという視点も重要です。
感情は、しばしば天気にたとえられます。
晴れている日もあれば、雨の日もあります。強い風が吹く日もあれば、何日も曇りが続くこともあります。しかし、私たちは雨を完全に止めてから外出することはできません。
同じように、人生から不安、悲しみ、怒り、寂しさを完全になくすことは困難です。
心理的柔軟性がある状態とは、雨をなくすことではなく、雨が降っていることを確認し、傘を持つ、予定を調整する、必要なら休む、それでも行ける場所には行くという対応ができることです。
🌤️ 感情と行動を分けて考える
「不安だから、できない」のではなく、「不安がある。では、その不安と一緒に何ができるだろう」と考えてみます。
もちろん、感情が強すぎる時には休息が必要です。無理に行動することが心理的柔軟性ではありません。
「今日は体力が残っていないため休む」という判断も、状況と価値に基づいて選んだのであれば、柔軟な行動です。
反対に、「休んではいけない」「どんな時も努力し続けるべきだ」と自分を追い込むことは、一見すると前向きでも、心理的には硬直した状態になっている可能性があります。
心理的柔軟性とは、行動し続けることではありません。続けることと、やめることと、休むことを選び分ける力でもあります。
心理的柔軟性を高めるうえで、価値は重要な役割を持ちます。
価値とは、達成して終わる目標ではなく、どのような方向に生きていきたいかを示すものです。
たとえば、「資格試験に合格する」は目標です。一方で、「学び続ける人でありたい」「自分の知識を人の役に立てたい」は価値です。
「結婚する」は目標になり得ますが、「相手を尊重する関係を育てたい」「大切な人に誠実でありたい」は価値です。
価値の例
価値には「達成済み」という状態がありません。今日、家族に優しくできたとしても、明日もまた優しく接する機会があります。
価値は、目的地というより方角です。
不安や迷いがある時に、「どうすれば不安が消えるか」だけを考えると、答えが見つからないことがあります。その時、「私はこの場面で、どのような人でありたいか」と問い直すことで、次の行動が見えてくる場合があります。
💡価値は「正解」ではありません
社会や家族から期待された価値ではなく、自分が本当に大切にしたい方向を探します。また、状況や人生の段階に応じて変化しても構いません。
心理的柔軟性は、特別な場面だけで必要になるものではありません。仕事、家庭、人間関係、体調管理など、日常のさまざまな場面に関係しています。
心理的に硬くなっていると、「失敗した自分には価値がない」「もう評価は取り戻せない」と考え、報告を避けたり、仕事そのものを投げ出したくなったりします。
柔軟な対応では、「恥ずかしい」「責められるのが怖い」という気持ちを認めながら、事実を確認し、必要な報告を行い、修正できる点を一つずつ考えます。
失敗を肯定する必要はありません。失敗と自分の存在価値を切り分けることが大切です。
相手の返信が遅いと、「嫌われたに違いない」と考えることがあります。
そこで、すぐに関係を切ったり、何度も連絡したりする前に、「嫌われたという考えが浮かんでいる」「私は今、不安なのだ」と言葉にします。
そのうえで、相手との関係で大切にしたいものが「信頼」や「相互尊重」であれば、少し待つ、落ち着いて確認する、自分の気持ちを責めずに伝えるなどの行動を選びます。
動悸や息苦しさが生じると、「このまま倒れる」「逃げなければならない」と感じることがあります。
症状について医学的な評価を受けることは重要ですが、危険な身体疾患ではないことが確認されている場合、身体感覚を完全に消そうとして格闘するほど、不安が強まることがあります。
「動悸がある」「怖いという考えがある」と観察し、足の裏の感覚や周囲の音に注意を戻しながら、安全な範囲でその場にとどまる練習が役立つ場合があります。
落ち込んでいる時に、「やる気が出てから動こう」と考えていると、長期間動けなくなることがあります。
心理的柔軟性では、やる気が出るのを待つだけでなく、「健康を大切にする」という価値に沿って、顔を洗う、カーテンを開ける、5分だけ外に出るなど、非常に小さな行動を選びます。
行動したからといって、すぐに気分が良くなるとは限りません。それでも、気分とは別に、行動の方向を選び直すことができます。
完璧主義の人は、「十分に準備できていない」「中途半端なものを出してはいけない」と考え、提出や開始が遅れることがあります。
この場合は、不完全さへの不安をなくすことよりも、「誠実に仕事を進める」「締め切りを守る」といった価値に沿い、80%の状態で一度提出するなどの行動を試します。
心理的柔軟性は、生まれつき決まっている性格ではありません。日々の小さな練習によって、行動の幅を広げていくことができます。
感情が強くなった時に、すぐ反応するのではなく、数秒だけ立ち止まります。
深呼吸をしなければならないわけではありません。息を一度ゆっくり吐き、足の裏が床に触れている感覚を確認するだけでも構いません。
「反応する前の数秒」を作ることが、行動を選び直すための入口になります。
次のように、今の体験を短い言葉にします。
「私は弱い」ではなく「弱いという考えが浮かんでいる」と表現することがポイントです。
不安が強い時、注意は未来の危険へ向かっています。後悔が強い時、注意は過去へ向かっています。
そのような時には、目の前にあるものを3つ見る、聞こえる音を3つ探す、身体が椅子に触れている感覚を確認するなど、注意を現在へ戻します。
これは問題を忘れるためではありません。考えの世界だけでなく、今ここに存在する現実にも触れるための練習です。
苦しい考えの前に、「私は今、〇〇と考えている」を加えます。
「仕事に行けない」ではなく、「私は今、『仕事に行けない』と考えている」。
「誰も分かってくれない」ではなく、「私の頭に、『誰も分かってくれない』という考えが浮かんでいる」。
言葉を少し変えるだけでも、考えを事実として自動的に実行する状態から距離を取れることがあります。
自分では変えられないものと、自分が選べるものを分けます。
他人の評価、過去の出来事、今日の天気、すでに生じた感情を、直接自由に変えることはできません。
一方で、どのような言葉を使うか、誰に相談するか、今日は何分休むか、次にどの行動をするかは、ある程度選ぶことができます。
問いかけてみましょう
「この問題の中で、今の自分が1%だけ動かせる部分はどこだろう」
「不安をなくすにはどうすればよいか」ではなく、次のように問いかけます。
価値が分かっても、行動が大きすぎると実行できません。
「生活を立て直す」ではなく、「朝、カーテンを開ける」。
「人間関係を改善する」ではなく、「今日は相手の話を5分聞く」。
「運動を習慣にする」ではなく、「玄関の外まで出る」。
小さすぎるように見える行動でも、価値の方向に向いていれば意味があります。
ACTでは、ある行動が自分の大切にしたい方向へ近づくものか、それとも遠ざかるものかを考えることがあります。
たとえば、仕事で注意を受け、強い怒りが生じたとします。
その場で相手を怒鳴ることは、一瞬だけ自分を守った感覚を与えるかもしれません。しかし、「誠実に働く」「相手を尊重する」「問題を解決する」という価値からは遠ざかる可能性があります。
一方で、怒りがあることを認め、少し時間を置き、事実関係を確認してから意見を伝えることは、大切にしたい方向へ近づく行動かもしれません。
行動を選ぶ時の3つの質問
大切なのは、常に価値に沿った行動ができることではありません。人は疲れていれば逃げることもあり、怒りに任せて言葉を発することもあります。
その後で、「今の行動は、自分が望んでいた方向とは少し違った」と気づき、次の瞬間に選び直せればよいのです。
心理的柔軟性とは、間違えないことではなく、間違えた後にも方向を修正できることです。
落ち込んでいる時には、「自分はダメな人間だ」と考えやすくなります。
しかし、「ダメな人間」という言葉は、その人の全体を表すものではありません。それは、ある瞬間に頭に浮かんだ評価の一つです。
ACTの「文脈としての自己」では、思考や感情の内容と、それに気づいている自分を区別します。
空には、晴れ、雨、雷、雪など、さまざまな天気が現れます。しかし、どの天気も空そのものではありません。
同じように、「不安」「怒り」「自分はダメだという考え」は、自分の中に現れる体験ではありますが、自分のすべてではありません。
🌤️ 覚えておきたいこと
あなたは「不安な人」なのではなく、今、不安を経験している人です。あなたは「失敗者」なのではなく、失敗した経験を持つ人です。一つの感情や出来事だけで、その人の全体は決まりません。
心理的柔軟性は、精神的健康、生活の質、仕事上の適応、ストレスへの対処などとの関連が研究されています。
2010年に発表された心理的柔軟性に関するレビューでは、心理的柔軟性は、状況の変化に気づき、必要に応じて行動を維持または変更し、重要な価値と行動のバランスを取る能力として整理されています。1
2023年に発表されたメタ解析では、35か国以上、22言語、151研究から得られた262の相関係数が検討されました。その結果、心理的非柔軟性とウェルビーイングの間には、全体として-0.47の関連が報告されています。3
これは、心理的非柔軟性が強いほど、生活満足度、生活の質、価値に沿った行動などが低い傾向にあることを示しています。ただし、相関関係だけで原因と結果を断定することはできません。
ACTの効果については、2020年に20件のメタ解析をまとめたレビューが発表されています。このレビューには133研究、合計12,477人が含まれ、不安、抑うつ、物質使用、慢性疼痛、複数の問題を抱える集団などが検討されました。ACTは、無治療、待機群、通常治療などと比較して、多くの領域で有効性が示されました。4
一方で、ACTがあらゆる状況で他の心理療法より優れているという意味ではありません。認知行動療法を含む確立された治療と同程度の効果が報告される領域もあり、対象となる症状、治療者、実施方法、研究の質によって結果は異なります。
また、心理的柔軟性を測定する尺度にも課題があります。広く使用されてきたAAQ-IIは、心理的非柔軟性だけでなく、一般的な心理的苦痛やネガティブ感情の強さを反映している可能性が指摘されています。5
したがって、心理的柔軟性を「点数が高ければ健康、低ければ病気」と単純に判断することはできません。
📌 研究を読む時の注意
心理的柔軟性は診断名ではありません。また、一つの質問紙だけで、その人のこころの状態や治療の必要性を判断することはできません。
心理的柔軟性を高める練習は、日常のセルフケアとして役立つ場合があります。しかし、すべてを一人で行う必要はありません。
強い不安や抑うつ状態がある時には、考えを観察したり、価値を考えたりする余裕そのものが失われることがあります。
次のような状態が続く場合には、精神科や心療内科などの医療機関への相談をご検討ください。
特に、自分を傷つける危険がある場合、現実との区別がつきにくい場合、極端に活動的で眠らなくても平気な状態が続く場合には、セルフケアだけで対応せず、早めの医療相談が必要です。
治療では、心理的柔軟性だけでなく、睡眠、身体疾患、服薬、生活環境、職場や家庭の問題などを含めて総合的に評価します。
「考え方を変えればよい」「受け入れれば治る」という単純な問題ではありません。症状が強い時には、休養、環境調整、薬物療法、認知行動療法、ACTを含む心理療法などを、状態に応じて組み合わせることがあります。
私たちは、不安や悲しみを感じない人になることはできません。
大切なものがあるからこそ、失うことが怖くなります。人とつながりたいからこそ、拒絶されることが不安になります。真剣に仕事をしているからこそ、失敗すると落ち込みます。
苦しい感情は、時に、自分が何を大切にしているかを教えてくれるものでもあります。
こころの健康とは、いつも明るく、何も気にせず、前向きでいることではありません。
悲しい日には悲しみ、不安な日には不安を感じながら、その日のできる範囲で、自分が大切にしたい行動を選ぶことです。
心理的柔軟性は、「どんな困難にも負けない強い心」を作るものではありません。
風に逆らって折れないように固くなるのではなく、風の強さを感じながら、時にはしなり、時には立ち止まり、必要であれば方向を変える力です。
🌱 まとめ
心理的柔軟性とは、不安や悲しみを消す力ではありません。
今の自分に起きていることに気づき、嫌な感情があることを認めながら、それでも自分の大切にしたい方向へ行動を選び直す力です。
気持ちが変わるのを待たなくても、行動の方向は少しずつ変えることができます。
今日できることは、大きな決断ではないかもしれません。深呼吸を一度する、カーテンを開ける、誰かに相談する、5分だけ取り組む。それだけでも、大切にしたい方向へ向かう一歩になります。
※医療情報について
本記事は、心理的柔軟性や心理療法に関する一般的な情報を提供するものであり、個別の診断や治療に代わるものではありません。症状や治療方法については、医師や公認心理師・臨床心理士などの専門家へご相談ください。