心のクリニック
院長ブログ
■ビタミンの話

「最近疲れやすいのは、ビタミン不足でしょうか?」「ビタミンを飲めば、気分の落ち込みやストレスにも良いのでしょうか?」「マルチビタミンは毎日飲んだ方がいいですか?」。診療をしていると、このような質問を受けることがあります。

ビタミンは、私たちの身体を正常に働かせるために必要な栄養素です。エネルギー代謝、神経機能、赤血球の形成、骨の健康、免疫機能など、さまざまな働きに関係しています。そして、精神科・心療内科の領域でも決して無関係ではありません。

たとえば、ビタミンB1の著しい不足では神経症状や意識障害が起こることがあります。ビタミンB12や葉酸の不足では貧血だけでなく、疲労感、集中力の低下、認知機能の変化などがみられることがあります。また、近年はビタミンDとうつ症状の関係についても多くの研究が行われています。

ただし、ここで大切なのは、「ビタミンをたくさん摂れば健康になる」というほど単純ではないということです。不足している栄養素を補うことには意味がありますが、すでに十分摂れている人が大量のサプリメントを追加しても、必ずしもさらに健康になるわけではありません。むしろ、種類によっては過剰摂取による健康被害が起こることがあります。

💡この記事のポイント
ビタミンは身体だけでなく脳や神経の正常な働きにも必要です。しかし、「疲れる=ビタミン不足」「落ち込む=ビタミンD不足」と決めつけることはできません。基本は食事から必要量を摂り、不足が疑われる場合には原因を確認したうえで補うことが重要です。

1. 🍋 そもそもビタミンとは何か

ビタミンとは、身体が正常に機能するために少量必要となる微量栄養素です。たんぱく質・脂質・炭水化物のように、それ自体が主要なエネルギー源になるわけではありません。しかし、私たちが食べ物から摂った栄養を利用したり、神経を働かせたり、血液を作ったりするためには欠かせません。

人間に必要とされるビタミンは一般に13種類あります。そして、大きく分けると「脂溶性ビタミン」と「水溶性ビタミン」の2種類があります。

✅ 脂溶性ビタミン

ビタミンA・D・E・K
脂質と一緒に吸収されやすく、体内に蓄積される性質があります。そのため、特にサプリメントなどによる大量摂取では過剰症に注意が必要です。

✅ 水溶性ビタミン

ビタミンB群・ビタミンC
水に溶ける性質があり、余分な量が尿から排泄されやすいものが多いのが特徴です。ただし、「水溶性だから大量に摂っても安全」という意味ではありません。ビタミンB6などは長期間の過剰摂取によって神経障害を生じることがあります。

このように、ビタミンは「多ければ多いほどよいもの」ではありません。大切なのは、不足しないことと、過剰になりすぎないことです。

2. 🥕 13種類のビタミンにはどんな働きがある?

それぞれのビタミンには異なる役割があります。ここでは、代表的な働きを簡単に整理してみましょう。

🥕 ビタミンA

視覚、皮膚や粘膜の維持、免疫機能などに関係しています。レバー、卵、乳製品、緑黄色野菜などが主な供給源です。

🍚 ビタミンB1

糖質からエネルギーを作る過程や神経機能に重要です。豚肉、穀類、豆類などに含まれています。著しい不足では脚気だけでなく、ウェルニッケ脳症など重篤な神経症状を起こすことがあります。

🥚 ビタミンB2

エネルギー代謝や皮膚・粘膜の維持に関係しています。卵、乳製品、肉、魚などに多く含まれます。

🐟 ナイアシン(ビタミンB3)

エネルギー代謝や細胞機能に関係しています。肉、魚、穀類などから摂取できます。サプリメントなどで非常に多く摂取すると、皮膚の紅潮や肝機能障害などを生じることがあります。

🥑 パントテン酸(ビタミンB5)

エネルギー代謝をはじめ、多くの生体反応に関わっています。さまざまな食品に含まれているため、通常の食生活で著しく不足することは比較的少ないとされています。

🐟 ビタミンB6

アミノ酸代謝や神経伝達物質に関係する反応など、多数の酵素反応に必要です。魚、肉、豆類、じゃがいも、バナナなどに含まれます。サプリメントによる長期間の大量摂取では末梢神経障害に注意が必要です。

🥚 ビオチン(ビタミンB7)

脂質、糖質、アミノ酸などの代謝に関与します。さまざまな食品に含まれています。

🥬 葉酸(ビタミンB9)

DNAの合成や細胞分裂、赤血球の形成などに重要です。緑黄色野菜、豆類などに含まれます。妊娠を希望する女性や妊娠初期では、胎児の神経管閉鎖障害のリスク低減との関係から特に重要な栄養素です。

🥩 ビタミンB12

赤血球の形成や神経機能、DNA合成などに必要です。主として肉、魚介類、卵、乳製品などの動物性食品に含まれています。厳格なヴィーガン食を続けている方では不足に注意が必要です。

🍋 ビタミンC

コラーゲンの合成、抗酸化作用、鉄の吸収などに関係します。果物、野菜、いも類などに多く含まれます。

☀️ ビタミンD

カルシウムの吸収や骨の健康に重要です。魚、きのこ類、卵などに含まれるほか、皮膚が紫外線を受けることによって体内でも作られます。

🥜 ビタミンE

抗酸化作用を持ち、細胞膜などを酸化ストレスから守る役割があります。ナッツ類、植物油などに多く含まれます。

🥬 ビタミンK

血液凝固や骨の代謝に関係します。納豆や緑黄色野菜などに多く含まれます。ワルファリンを服用している方では、ビタミンKを多く含む食品について医師や薬剤師から食事上の指示を受ける場合があります。

3. 🧠 ビタミンは「こころ」にも関係している

ビタミンというと「風邪をひかないため」「美容のため」「疲労回復のため」というイメージが強いかもしれません。しかし、脳も身体の一部です。神経細胞が正常に働き、エネルギーを作り、神経伝達に必要な物質を合成するためには、さまざまな栄養素が必要です。

そのため、一部のビタミンが著しく不足すると、身体症状だけでなく、気分、意欲、集中力、記憶力、認知機能などに影響する可能性があります。

ただし、反対方向の解釈には注意が必要です。「うつ症状があるからビタミン不足である」とは限りません。うつ病、不安障害、適応障害、不眠症などには、それぞれ多くの要因が関係しています。栄養状態はその一つとして考えるべきものであり、ビタミンだけですべてを説明することはできません。

4. 🍚 ビタミンB1不足と脳・神経

ビタミンB1(チアミン)は、特に糖質をエネルギーとして利用するために重要なビタミンです。脳は多くのエネルギーを必要とする臓器であるため、重度のビタミンB1不足は神経系に重大な影響を与えることがあります。

有名なのがウェルニッケ脳症です。意識や認知機能の変化、眼球運動の異常、歩行の障害などを生じることがあり、緊急に治療が必要となる場合があります。さらに慢性化すると、強い記憶障害や見当識障害などを特徴とするコルサコフ症候群につながることがあります。

⚠️ ビタミンB1不足に特に注意したい場合

  • 長期間、多量の飲酒を続けている
  • 極端に食事量が減っている
  • 長期間ほとんど食べられていない
  • 激しい嘔吐が続いている
  • 消化管手術などにより栄養吸収に問題がある

精神科では、アルコールの問題や重度の食欲低下などを背景としてビタミンB1不足を疑う場面があります。この場合は単なる「サプリメントを飲んでおけばよい」という問題ではなく、医療機関での評価が必要です。

5. 🥩 ビタミンB12不足と「疲れやすい・ぼんやりする」

ビタミンB12は、血液と神経の両方に関係する重要なビタミンです。不足すると巨赤芽球性貧血を起こすことがありますが、それだけではありません。しびれなどの神経症状や、認知機能の変化などがみられることもあります。

そのため、「最近どうも疲れる」「頭がぼんやりする」「集中できない」「気力が出ない」という症状がある場合、その背景としてB12不足が隠れていないかを考えることがあります。ただし、これらはうつ病、不眠症、甲状腺機能異常、鉄欠乏などでも起こり得る症状です。

✅ B12不足を考えやすい背景

  • 動物性食品をほとんど摂らない食生活
  • 高齢者
  • 胃や腸の病気・手術歴がある
  • 栄養吸収に問題がある
  • 一部の薬を長期間使用している

また、「B12を飲めば頭が良くなる」「B12を大量に摂ればうつ病が治る」というわけではありません。研究では、もともと明らかな不足がない人にB12を追加しても、認知機能や抑うつ症状が一律に改善するとは確認されていません。大切なのは、不足している人では不足を補うという考え方です。

6. 🥬 葉酸とうつ症状の関係

葉酸も精神医学との関係について研究されているビタミンです。葉酸はDNA合成や細胞分裂に必要であり、正常な造血にも重要です。

研究では、うつ病の人ではそうでない人に比べて葉酸値が低い傾向が報告されてきました。しかし、これは「葉酸不足がうつ病の唯一の原因」という意味ではありません。うつ病になると食欲が低下して食事内容が偏り、その結果として栄養状態が悪くなるという逆方向の関係も考えられます。

また、葉酸やB12を補えば誰でもすぐに抗うつ効果が得られるわけではありません。臨床試験をまとめた研究でも結果は一定しておらず、少なくとも一般的な抗うつ薬や心理療法を置き換えるものとは考えられていません。

💡 葉酸だけ大量に飲めばいい?
葉酸を大量に摂取すると、ビタミンB12欠乏による貧血が目立たなくなる一方で、神経障害の問題が残る可能性があります。そのため、特に高用量のサプリメントを自己判断で長期間使用することには注意が必要です。

7. ☀️ ビタミンDとうつ病には関係がある?

近年、精神科領域で特に注目されている栄養素の一つがビタミンDです。ビタミンDは骨の健康に重要なことがよく知られていますが、脳や免疫系との関連についても研究されています。

観察研究では、血液中のビタミンD濃度が低い人ほど抑うつ症状が多いという関連が報告されてきました。また、ビタミンDを補充する臨床試験をまとめた近年のメタ解析では、抑うつ症状が一定程度改善する可能性も示されています。

一方で、研究によって対象者、開始時のビタミンD濃度、投与量、治療期間などが異なるため、結果にはばらつきがあります。したがって、現段階では「うつ病なら全員ビタミンDを飲むべき」とまでは言えません

少なくとも、うつ病の標準治療である薬物療法や心理療法、休養、生活リズムの調整などを、ビタミンDだけで置き換えることは勧められません。

☀️ ビタミンDについての現実的な考え方
「ビタミンDは抗うつ薬」というより、不足している場合には適切に補うことを検討する栄養素として考える方が現時点では適切でしょう。

8. 😴 「疲れやすい=ビタミン不足」とは限らない

「疲労回復にはビタミン」というイメージがありますが、疲労感には非常に多くの原因があります。

  • 睡眠不足
  • 不眠症
  • うつ病・抑うつ状態
  • 不安や慢性的なストレス
  • 過労
  • 鉄欠乏・貧血
  • 甲状腺機能異常
  • 感染症や慢性疾患
  • ビタミンやその他の栄養素の不足

そのため、「疲れているからとりあえずマルチビタミン」という方法だけでは、本当の原因を見逃してしまうことがあります。

特に、十分寝ても疲れが取れない、何週間も気力が出ない、仕事や学校に行けない、食欲が落ちている、以前楽しめたことを楽しめない、といった状態が続いている場合には、単なる栄養不足だけでなくうつ病やその他の身体疾患についても考える必要があります。

9. 💊 サプリメントは飲んだ方がいい?

ビタミンについて最も多い疑問の一つが、「サプリメントを飲んだ方がいいですか?」というものです。

基本的には、必要な栄養素を毎日の食事から摂取できているのであれば、健康な人すべてが高用量のビタミンサプリメントを飲まなければならないわけではありません。

一方で、食生活だけでは不足しやすい場合や、病気・手術・薬剤・妊娠など特別な事情がある場合には、サプリメントや医薬品として補うことに意味があります。

✅ 補充を検討することがある例

  • 血液検査などで明らかな不足が確認された
  • 極端に食事内容が偏っている
  • 食事量そのものが非常に少ない
  • 特定の食品群を長期間ほとんど摂らない
  • 胃腸から栄養を吸収しにくい病気がある
  • 妊娠などにより特定栄養素の必要性が高まっている
  • 医師から補充するよう指示されている

つまり、「サプリメントを飲むか飲まないか」ではなく、自分に不足する理由があるのかを考えることが重要です。

10. ⚠️ ビタミンにも「摂りすぎ」がある

サプリメントには、「食品だから安全」「ビタミンだから副作用はない」という印象を持つ方もいます。しかし、ビタミンにも過剰摂取による健康被害があります。

特に注意したいのが、ビタミンA・D・E・Kなどの脂溶性ビタミンです。体内に蓄積しやすいため、サプリメントなどで大量に摂取し続けると過剰症を起こす可能性があります。

⚠️ 代表的な注意点

  • ビタミンA:大量摂取では肝障害などの過剰症があり、妊娠中の過剰摂取にも注意が必要
  • ビタミンD:過剰摂取では高カルシウム血症、腎障害などを起こす可能性
  • ビタミンB6:サプリメントによる長期の大量摂取で末梢神経障害を生じる可能性
  • ナイアシン:大量摂取では皮膚の紅潮や肝機能障害などに注意
  • 葉酸:高用量を使用する際にはB12欠乏との関係にも注意

「水溶性ビタミンなら余った分は尿に出るから、いくら飲んでも大丈夫」という説明も正確ではありません。通常の食品として摂る量と、濃縮されたサプリメントを大量に摂ることは分けて考える必要があります。

11. 🥗 「マルチビタミン」より先に食事全体を見る

ビタミンの話になると、どうしても「ビタミンCを何mg」「ビタミンBを何mg」と単独の栄養素に目が向きがちです。しかし実際の食事では、私たちはビタミンだけを食べているわけではありません。

魚を食べれば、ビタミンだけでなくたんぱく質や脂質、ミネラルなども摂取します。野菜や果物にはビタミンだけでなく、食物繊維やさまざまな植物由来成分が含まれています。肉や卵、乳製品にも複数の栄養素が含まれています。

したがって健康を考えるうえでは、「どのサプリメントを追加するか」より、まず普段の食生活全体に大きな偏りがないかを見ることが重要です。

🍽️ まず確認したいこと

  • 主食だけで食事を終えていないか
  • 肉・魚・卵・大豆製品などを摂れているか
  • 野菜や果物を極端に避けていないか
  • 過度なダイエットをしていないか
  • 食欲低下で1日の食事量そのものが減っていないか
  • アルコールが食事の代わりになっていないか

毎日の食事を完璧にする必要はありません。1食ごとに100点を目指すよりも、数日から1週間程度の単位で全体のバランスを見る方が現実的でしょう。

12. 🧪 ビタミン不足は血液検査で分かる?

一部のビタミンについては、血液検査が診断の参考になります。たとえば、状況に応じてビタミンB12、葉酸、ビタミンDなどを測定することがあります。

ただし、すべての患者さんにすべてのビタミンを一括して測定すればよいというわけではありません。症状、食生活、既往歴、服薬、身体所見などから、どの検査が必要かを考えます。

また、疲労感や意欲低下などの症状がある場合は、ビタミン以外にも貧血、鉄欠乏、甲状腺機能などを確認する必要がある場合があります。

💡 大切なのは「数値だけ」ではありません
採血結果は診断材料の一つです。検査値だけを見るのではなく、食事内容、症状、身体疾患、服薬などを合わせて判断することが重要です。

13. 😟 うつ病になると、逆に栄養状態が悪くなることもある

栄養とこころの関係を考える時には、もう一つ重要な視点があります。それは、こころの調子が悪くなった結果として食生活が悪くなることです。

うつ状態になると、「料理をする気力がない」「買い物に行けない」「食欲がない」「何を食べてもおいしく感じない」という状態になることがあります。その結果、パンだけ、おにぎりだけ、麺類だけといった食生活になり、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなどの摂取量が減ってしまうことがあります。

すると身体も疲れやすくなり、さらに活動量が落ちるという悪循環につながります。

こころの不調

食欲・調理する気力が低下

食事量・栄養バランスが低下

疲労感が強くなる

さらに活動できなくなる

このような場合、患者さんに「もっと栄養バランスの良い料理を作りましょう」と言っても、それ自体が負担になってしまいます。まずは治療と休養を行いながら、食べられる範囲で簡単な食品を組み合わせていくことが現実的です。

14. 🍙 調子が悪い時は「完璧な食事」を目指さなくてよい

うつ状態や強いストレス状態では、栄養について考えること自体が負担になることがあります。そのような時には、完璧な献立を目指す必要はありません。

  • おにぎり+ゆで卵
  • パン+ヨーグルト
  • うどん+卵
  • ご飯+納豆
  • バナナ+牛乳や豆乳
  • 惣菜+ご飯
  • 冷凍野菜やカット野菜を利用する

「自炊できないからダメ」と考える必要はありません。コンビニ、スーパーの惣菜、冷凍食品なども利用しながら、炭水化物だけにならないよう一品追加する程度から始めてもよいでしょう。

精神的に調子が悪い時ほど、「健康的な生活を完璧に実行しなければ」と考えることが新たなストレスになる場合があります。食事についても、無理なく続けられることが大切です。

15. 💊 「天然」「高濃度」「メガビタミン」という言葉にも注意

サプリメントには、「天然成分」「高濃度」「医師監修」「メガビタミン」など、健康効果を期待させるさまざまな表現が使われることがあります。しかし、栄養素は量が多ければ多いほど効果が高くなるわけではありません。

特に、複数のサプリメントを同時に使用している場合には注意が必要です。マルチビタミン、栄養ドリンク、美容系サプリメントなどに同じ成分が含まれていると、本人が気づかないまま摂取量が増えていることがあります。

サプリメントを使用する場合には、商品名だけでなく1日量に何が何mg・何μg含まれているのかを見る習慣をつけるとよいでしょう。

16. 🏥 こんな場合はサプリだけで済ませない

疲労感や気分の落ち込みを感じた時に、市販のビタミン剤を試してみようと思うこと自体は珍しくありません。ただし、次のような状態がある場合には、「栄養不足だろう」と自己判断するだけでなく、医療機関への相談を検討してください。

  • 気分の落ち込みが2週間以上続いている
  • 以前楽しめたことを楽しめなくなった
  • 仕事や学校、家事に支障が出ている
  • 食欲が著しく低下している
  • 体重が急激に減っている
  • ほとんど眠れない状態が続いている
  • 強いしびれ、歩行障害、意識の変化などがある
  • 希死念慮や「消えてしまいたい」という気持ちがある

特に精神科・心療内科では、「身体の病気ではないか」「栄養の問題ではないか」「精神疾患として治療した方がよいのか」という点を分けて考えることが重要です。

17. 🌱 ビタミンは「こころの土台」の一つ

ビタミンは、身体だけでなく脳や神経が正常に機能するためにも重要です。そのため、栄養不足がある場合に適切に補うことは、心身の健康を維持するうえで大切です。

一方で、「このビタミンを飲めばうつ病が治る」「このサプリを飲めば不安がなくなる」というような単純な話ではありません。こころの状態は、睡眠、ストレス、人間関係、仕事、身体疾患、運動、食事、遺伝的要因など、多くの要素から影響を受けています。

栄養は、その中の大切な一部分です。

🌿 覚えておきたいこと
① ビタミンは脳や神経にも必要
② 不足すると精神・神経症状につながるものもある
③ ただし「うつ=ビタミン不足」ではない
④ 基本はバランスの良い食事から摂る
⑤ サプリメントは多ければ多いほどよいわけではない
⑥ 疲労や気分の落ち込みが続く場合には、ビタミン以外の原因も考える

健康のためには、一つの栄養素だけに注目するよりも、食事、睡眠、運動、休養などを含めた生活全体を整えていくことが大切です。そして、気分の落ち込みや強い疲労感が長く続いている場合には、「ビタミン不足かもしれない」とサプリメントだけで対応し続けず、必要に応じて医療機関へ相談することをおすすめします。

📚 参考文献・参考資料

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※本記事は一般的な医学情報の提供を目的としたものであり、個別の診断・治療を目的とするものではありません。サプリメントを含め、治療中の疾患や服用中の薬がある場合には、医師・薬剤師へご相談ください。