汗が止まらない
 目次
多汗とはどんな状態か?

暑い日や運動をしたときに汗をかくのは、体温を下げるための自然な現象です。

しかし、気温や運動に関係なく日常生活に支障をきたすほど汗が出る場合は、「多汗症」の可能性があります。多汗症には全身に大量の汗をかく全身性多汗症と、手足や脇の下など特定の部位だけに汗をかく局所性多汗症があります。

ポイント

  • 生活に支障が出るほどの発汗は医療相談の目安
  • 全身性局所性がある
  • 誘因としてこころの要因身体の病気の両方を確認することが大切

精神的な緊張やストレス、過去のトラウマといった心の要因が誘因となることもあれば、感染症内分泌系疾患神経系疾患といった身体の病気が隠れていることもあります。

多汗の主な原因と背景にある疾患
  • 全身性多汗症
    全身に大量の汗をかく状態で、原因不明なことが多いものの、感染症内分泌系の病気神経系の病気が背景にあることもあります。
  • 局所性多汗症
    手のひらや足の裏、脇の下、顔・頭など限られた部位に汗をかく状態で、精神的な緊張やストレスが誘因になることが多いとされています。
  • 精神的要因
    不安緊張ストレス過去のトラウマなどによって特定の状況で大量の汗が出ることがあります。運動や高温の環境でなくても、ストレスや不安によって脇や手のひら、足の裏に短時間の汗が出る「精神性発汗」が起こることがあります。
  • その他の原因
    気温や湿度が高い環境、辛い食べ物などの刺激も汗を増やします。

ポイント

  • 多汗の背景には自律神経失調症不安障害社交不安障害パニック障害更年期障害うつ病PTSDなどが潜んでいる場合があります。
  • 甲状腺機能亢進症褐色細胞腫といったホルモンの病気、発熱を伴う感染症、低血糖による糖尿病なども原因になり得ます。
  • 自己判断せずに医療機関へ相談することが重要です。
自分で試せるセルフケア
生活習慣の見直し
バランスの取れた食事、十分な睡眠適度な運動を心がけることで自律神経のバランスを整え、発汗を抑える効果が期待できます。吸水性の良い服装を選ぶ、汗をかいたらこまめに着替える、水分補給を心がけるといった工夫も有効です。寝室の温度や湿度を調整したり、デオドラント制汗剤を使用したりして環境を整えることも一助になります。
ストレスや不安を軽減する
ストレスや緊張が強いと交感神経が過剰に働き、脇や手のひら、足の裏など限られた部位に汗が出やすくなります。リラックスできる時間を意識的に作り、深呼吸ストレッチなど軽い運動を生活に取り入れてみましょう。趣味や友人との交流、自然の中で過ごすことなど、自分なりのストレス解消法を見つけることが大切です。アルコールや喫煙で気分転換するのではなく、達成感気分転換になる活動に目を向けるとよいでしょう。
周囲に相談する
汗の悩みを一人で抱え込まず、信頼できる家族や友人、職場の上司などに相談することで不安が和らぐことがあります。心療内科や精神科の受診を勧めてもらったり、職場での配慮を得たりすることで環境が改善し、症状が軽減するケースもあります。電話相談オンラインコミュニティなどを利用して同じ悩みを持つ人と気持ちを共有することも有効です。
専門家に相談するタイミングと治療法

生活習慣を整えても症状が改善しない場合や、突然大量の汗が吹き出す寒くないのに汗が止まらない睡眠中に汗をかくといった異常な汗が続く場合は、専門家の診察を受けましょう。

全身に汗が出るだけでなく、脇や手のひら・足の裏に大量の汗をかく精神性発汗は、自律神経失調症不安障害更年期障害などが原因となっていることがあり、自己判断で対応すると症状を悪化させてしまうこともあります。

ポイント

  • 異常な汗が続くときは早めに相談
  • こころの要因身体の病気の両方を確認する
  • 治療は重症度原因に合わせて組み立てる

医療機関では、症状の原因や重症度に応じて、以下のような治療法が検討されます。

  • 精神療法
    ストレスや不安が多汗に関与している場合、ストレスの原因や対処法、不安の軽減を目指すカウンセリングを行います。
  • 薬物療法
    必要に応じて、発汗を抑える薬(抗コリン薬など)や不安を和らげる薬(抗不安薬など)、漢方薬などを処方します。身体の疾患が疑われる場合は、内分泌や神経の専門医で治療を行います。
  • 認知行動療法
    特定の状況で汗をかくことへの不安が強い場合は、認知行動療法によって考え方や行動パターンを調整し、症状の改善を目指します。
  • 生活習慣の見直しと環境調整
    衣類や室温を調整する、適度な運動や規則正しい生活で自律神経のバランスを整えるといったセルフケアを医師やカウンセラーと一緒に進めます。
  • 必要に応じた専門医への紹介
    ホルモンの病気や皮膚疾患など身体的な原因が疑われる場合は、内科や皮膚科など適切な専門医療機関へ紹介します。
当院で受けられるサポート

当院は、心療内科精神科を併設するクリニックとして、汗に関する悩みをはじめとする心身の不調に寄り添います。

当院でのサポート

緊張や不安、意欲の低下など、心の不調に関するご相談を随時受け付けており、医師の診療臨床心理士によるカウンセリング心理検査など、個々の状態に合わせた支援を提供しています。

症状が重くなる前に相談することで、適切な治療対処法を早く見つけることができます。

WEB予約電話予約も可能ですので、一人で抱え込まずお気軽にご相談ください。