「うつや不安が続く」「会社に行くのが怖い」。そんな時は、早めに“整える”視点を持つことが、休職・復職を円滑にし、未来のキャリアを守ります。精神科・心療内科の現場で汎用性が高いセルフケアを、エビデンスに基づき要点だけまとめます。
▼1)症状の見取り図をつくる
突然の業務増や人間関係の変化で心身が悲鳴を上げたら、適応障害の可能性があります。ストレス要因が明確で、感情や行動の変化が数週間〜数か月続くのが特徴。まず「いつ・何で・どのくらい困るか」をメモし、職場・家庭での負荷を書き出しましょう。自己判断で我慢を重ねるより、早期の相談が回復を早めます。
▼2)復職に向けたロードマップ
休職中は生活リズムの再構築が最優先。起床・就寝・食事・活動の固定化(平日も休日も大きくずらさない)→段階的トレーニング(散歩→短時間の作業→模擬通勤)→主治医と産業医の復職判定、という三段階で考えると迷いません。復職後は業務量・責任の調整と定期的な振り返りをセットに。
▼3)睡眠の質を底上げする
睡眠は回復の土台です。成人は個人差を踏まえつつ、まずは6時間以上を安定確保。朝はカーテンを開け、日中は屋外で自然光を浴び、就床2〜4時間前の適度な運動、就床1〜2時間前の入浴で深部体温を下げる準備を。布団では「寝る以外の活動をしない」など、CBT-I(不眠の認知行動療法)の要点も有効です。
▼4)セロトニンとドーパミンを味方に
朝散歩やリズム運動は、気分安定に関わるセロトニンの働きを後押しします。短時間でもリズミカルな全身運動と日光の組み合わせが効果的。達成感の小さな積み上げ(タスク分割やToDoの細分化)は、意欲に関わるドーパミンの健全な回路づくりに役立ちます。やり過ぎに注意し、「少し物足りない」程度で止めるのがコツ。
▼5)人間関係をラクにする技術
対話で大切なのは「聞く→要約→確認→提案」の順番。先に結論を押しつけず、相手の価値観を尊重する姿勢が信頼を生みます。伝えるときは、事実・感情・要望を分け、否定語ではなく行動で表す言葉を使いましょう。小さな感謝表明は自分の気持ちも整えます。
▼6)専門支援の使いどころ
強いストレスや睡眠障害、仕事への恐怖心が2週間以上続く、または自傷のイメージが浮かぶときは、受診を急いでください。精神科・心療内科では、診断とカウンセリングを組み合わせ、休職・復職の調整、職場との連携まで一体で支援します。横浜・新横浜・日吉で支援先を探す際は、通いやすさと予約導線、医療連携の有無を確認しましょう。
最後に——回復は直線ではありません。小さな前進を認め、支えてくれる人を頼ることが、いちばんの近道です。ストレスは誰にでも起こります。一人で抱え込まず、専門家と計画的に取り組みましょう。
【受診のご案内】
心のクリニック新横浜は、新横浜駅から徒歩1分の精神科・心療内科です。WEB予約に対応し、うつ・不安・適応障害の相談、休職・復職支援、カウンセリング、睡眠のご相談まで幅広く対応します。横浜周辺で「まずは話を聞いてほしい」という方は、お気軽にご相談ください。