心のクリニック 医療コラム
2025年12月21日
■「呼吸」に注目すると、心と睡眠の切り替えが見えやすくなる

緊張が抜けないと、休息の入口が狭くなる
仕事や家事、対人ストレスが続くと、体は休んでいるのに頭だけが働き続け、「寝つけない」「胸がざわつく」「動悸が気になる」「考えが止まらない」と感じやすくなります。日中の緊張が抜けない状態では、脳と体が“休息モード”に切り替わりにくく、不眠や不安が長引くことがあります。うつや適応障害の入り口で、まず睡眠が乱れるケースも少なくありません。

呼吸は“測りやすいサイン”
私たちは気分だけでなく、体の反応としてもストレスを受けます。肩が上がる、歯を食いしばる、呼吸が浅く速くなる――こうした変化は、交感神経が優位になっている目印です。呼吸は意識しやすい体のリズムなので、いま自分がどれくらい緊張しているかを把握する手がかりになります。呼吸に注意を向ける行為そのものが、思考の暴走から距離を取りやすくする面もあります(マインドフルネスや認知行動療法の枠組みと近い発想です)。

「整えよう」とせず「観察する」
うまく落ち着こうとするほど焦りが強まる方もいます。呼吸はコントロール対象というより、“観察の対象”として扱うと負担が減ります。吸う・吐くの長さ、胸やお腹の動き、鼻先の空気の温度感などを淡々と確かめるだけでも、夜の過覚醒がほどけていくことがあります。日吉や新横浜エリアで、心療内科・精神科の受診を検討される方の相談でも、この「切り替えの難しさ」はよく話題になります。

眠れない・不安が続く・生活リズムが崩れているときは、自己流で抱え込まず専門家に相談することも大切です。心のクリニック新横浜は、横浜市の新横浜駅から徒歩1分にある精神科・心療内科のメンタルクリニックです。WEB予約も利用できますので、お困りの際はご相談ください。