「限界かもしれない」と感じたら、まずは立ち止まる勇気が要ります。休職は“逃げ”ではなく、将来の働き方を守るための戦略的な選択です。ここでは、復職までを見据えた5つの整え方を紹介します。どれも今日から静かに始められるものです。
① 睡眠のリズムを最優先に
心身の回復は夜に進みます。起床時刻を先に固定し、朝の光を浴び、カフェインは昼過ぎまでに。眠れない夜は「横になって目を閉じるだけでも回復に寄与する」と捉え、布団の中で長時間スマホを見続けないことがコツです。
② 不安を“分けて、書く”
頭の中で膨らむ不安は、紙に出すと輪郭がはっきりします。「事実」「解釈」「今できる小さな一手」に区切ってメモ。未来の予測は予測と明記し、行動に変えられる要素だけを翌日の予定に移します。
③ からだを小さく動かす
完璧な運動は不要。家の中の用事を1つ増やす、近所を10分歩く、椅子の立ち座りを数回。心拍がわずかに上がる経験は「できた感」を育て、自己効力感の土台になります。
④ 対話の肩慣らし
復職時に突然フルコミュニケーションは負荷が大きいもの。家族や信頼できる人と「一言の挨拶→用件を一文→感想を一言」の3ステップで会話のウォーミングアップを。メールやチャットも、短文で区切る習慣が後の職場復帰を助けます。
⑤ 復職リハーサルを設計する
週の活動量を“段階表”に。例:週1日・午前だけ外出→週2日・午後も可→週3日・自宅でPC作業2時間…という具合に、体調に合わせて階段を上る設計図を作ります。主治医や産業医に見せられる形にしておくと調整がスムーズです。
休職中の目標は「すぐ100%」ではなく「安定して70%に戻る」こと。山のような課題も、いまの自分に合わせた“小分け”なら動かせます。調子が落ちる日があっても、記録を見返すと必ず上向きの波が見つかります。焦らず、淡々と。