モヤモヤや不安は、胸の内に留めておくほど膨らみやすいものです。小さなうちに“言葉”にして外へ出すと、脳は状況を整理しやすくなります。ここでは、忙しい毎日でも続けやすい三つの方法をご紹介します。
一つ目は「気持ちに名前をつける」。通勤中やデスクに座った直後など、区切りの瞬間に「今は焦り7割、疲れ3割」などと短く表現します。曖昧だった感情が輪郭を持ち、反応が落ち着きやすくなります。
二つ目は「3行ジャーナル」。①出来事、②感じたこと、③次の一手をそれぞれ1文で書く習慣です。書く対象は愚痴でも構いません。感情を紙に“移す”ことで、頭のメモリが空き、視点が前向きに切り替わります。寝る前に行えば、翌日の行動も決めやすくなります。
三つ目は「聴き方の型」を使うこと。相手の言葉を要約し、感情を推測して確認し、最後に質問で閉じる――この順序を意識すると、衝突が減り、関係の温度が下がります。家庭や職場の会話が穏やかになるだけでなく、自分自身のストレスも軽くなります。
職場では、昼休みの始まりに1分の“感情点検”、終業前に3行ジャーナル、会議では冒頭30秒の要約確認――といった「儀式化」がコツ。小さな型を毎日回すほど、休む判断や復帰の段取りもスムーズになります。もし息苦しさが続く、眠れない、朝に動悸が出るなどのサインが重なるときは、早めに専門家へ相談しましょう。