忙しさや人間関係で余裕がなくなるとき、「気合いで持ち直す」よりも、回復の土台を毎日少しずつ積み上げるほうが再発を防げます。コツは、行動を“3分で終わる単位”に刻むこと。まずは朝のスタートを整えます。起床後60分以内に自然光を浴び、背伸びと深呼吸を数回。次に「今日やる最小の一歩」を三つだけ書き出します。会議が不安なら“議題を一行メモ”、連絡が滞っていれば“2件だけ返信”。行動の摩擦を下げると、自己評価の下振れを止められます。
日中は“注意の向き”を意識しましょう。通勤や移動の数分で「ありがたかったこと」を三つ探してメモ。人の親切、空の色、段取りがうまくいった瞬間——ささいで十分です。感謝の記録は、ストレスで狭くなった視野を広げ、衝動的な反応を和らげます。また、怒りは境界線のセンサー。衝動で動く前に「私は(状況)で(感情)を感じた。だから(具体的お願い)をしたい」と下書きしてから伝えると、関係を壊さずに調整できます。
夜は“回復の初動”を優先。水を一杯飲み、机の上をA4一枚ぶんだけ片づけ、「今日できたこと」を三つ書いてから眠ります。未完了は未完了のまま保留でも構いません。人は元気なときにしか元気な判断ができないからです。小さな積み木のように続けるほど、感情に振り回されにくい基盤が育ちます。一人で抱え込まず、必要なときは医療のサポートも活用してください。