心のクリニック 医療コラム
2025年7月27日
社会的時差ぼけの解消には3日かかる

社会的時差ぼけとは、平日の生活リズム(仕事・学校)と、週末や休日のリズム(夜更かし・朝寝坊)がずれることで、体内時計に“時差”のようなズレが生じる状態を指します。
平日は早起きなのに、週末は就寝・起床が数時間遅くなる——このサイクルが体内時計を混乱させ、月曜の朝のだるさ・集中困難・気分の不安定につながります。

一般に、この社会的時差ぼけを元に戻すには約3日を要するとされます(※あくまで目安)。一度ずれた体内時計は、1日に進められる調整幅が大きくないため、数日かけて少しずつ戻していく必要があります。

どうして元に戻すのに時間がかかるの?
体内時計の調整速度に限界:光・食事・活動などの合図で少しずつ調整されますが、一晩で一気には戻りません。

夜更かし+朝寝坊の組み合わせ:夜の強い光・遅い就寝・遅い起床が重なると、時計が後ろにずれやすい。

自覚と実力のズレ:主観的には「大丈夫」と感じても、注意力や感情の安定は低下していることがあります。

ポイント
・社会的時差ぼけは、平日と休日のズレが作る“体内の時差”。
・元に戻すにはおおむね3日が目安(起床時刻固定+就床の段階的前倒し)。
・朝の光・短時間昼寝・遅い時間のカフェイン回避が近道。