なぜ「体温」が眠りを左右するのか
眠りに入る前、私たちの深部体温はゆるやかに下がっていきます。この「体温の下り坂」が、脳に“休息モード”を知らせる合図です。ところが忙しい日ほど、緊張やストレスで交感神経が優位になり、体温も気分も下がりにくくなります。すると入眠困難や中途覚醒が起こりやすく、「眠れない不安」が翌日まで残りがちです。
今日からできる夜の整え方
ポイントは、体温をいったん上げてから、寝床に向けて自然に下げる流れを作ること。
・入浴/シャワーは就寝の1〜2時間前を目安に(熱すぎない温度で短時間でもOK)
・湯上がり後は強い運動や仕事を避け、照明を少し落として“クールダウン”
・足先を冷やしすぎない(薄手の靴下やレッグウォーマーで放熱を助ける人も)
・寝室は「少し涼しい」くらいに整え、布団で調整する
うまくいかないときの考え方
セルフケアを続けても2週間以上、睡眠の質が落ちて日中の集中力低下・気分の落ち込みが続くなら、睡眠リズムや不安・抑うつ、身体の要因が重なっていることもあります。つらさを一人で抱え込まず、早めに相談することが回復の近道です。